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塚本こうじ屋「ふき味噌」

(蕗 みそ)

地元米の糀で1年以上漬け込んだ老舗のふき味噌

佐渡両津にある「塚本こうじ屋」は、佐渡の農家が家庭で味噌を作る為の糀(こうじ)を代々作り続けてきた、200年以上の歴史を持つ老舗の麹屋。三日三晩手塩にかけて育てた糀は出荷時にふんわりと香ります。その佐渡産米糀をたっぷりと使用した味噌に、早春の佐渡の里山で収穫された「ふきのとう」を使用して蕗を漬け込んで、味噌蔵の中で1年以上寝かせるという、昔ながらの製法で造っているのが“ふき味噌”です。味噌とふきの香り、甘みとほのかな苦みのバランスの良い味はご飯にもよくあいます。ふきの苦みが苦手な方にこそ、このふき味噌をぜひ食べて頂きたいです。

塚本こうじ屋では、麹のほか、3種類の味噌や季節の食材を使った〈旬彩調理味噌〉、そして島内で唯一の伝統調味料「なめぜ」を製造販売しています。昔は島内に100軒以上の麹屋がありましたが、今では〈塚本こうじ屋〉が唯一の麹屋となっています。

70年以上前に塚本こうじ屋では、麹だけでは商売が難しくなったため、船小屋を味噌蔵に改装し、味噌づくりを始め、味噌蔵には木桶が並んでいます。

麹づくりは、米を蒸して種麹(菌)を振り、木箱に詰めて地下の麹室で温度調整を行い、3日後に麹が仕上がります。温度管理が非常に重要で、昔は炭を使って温度を上げていましたが、現在はストーブを使っています。

また、伝統的な発酵調味料「なめぜ」も製造しています。これは大豆と麦を宝菌で発酵させ、さらに米麹を加えて作ります。なめぜは、ご飯や野菜、浅漬け、豆腐、納豆などにかけて食べることができ、健康食品としても注目されています。

「佐渡味噌」の起源は1601年の佐渡金山の発見まで遡ります。その後、江戸時代末期から明治初期にかけて、北海道への味噌の運搬が始まり、島内での味噌醸造が増えました。

佐渡味噌の特徴は、味噌玉をつくらず、麹歩合が高くなっていて、塚本こうじ屋では、大豆10に対して米麹を17入れる配合で味噌を製造しています。また、味噌と佐渡の旬の食材を使った旬彩調理味噌を作っていて、春はフキや山椒、夏はシソ、冬はゆず、通年はネギなどを販売しています。

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塚本こうじ屋「ふき味噌」
(蕗 みそ)
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