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笹団子

(ささだんご)

戦国時代に保存食として誕生し、今では新潟土産の定番に

上杉謙信軍の携帯用保存食として生まれたと俗説のある笹団子。現在では新潟県の代表的な和菓子であるが、もともとは中にひじきやあらめの煮物を入れ、主に春先に新潟の各家庭内で作られていた郷土食だった。あずき餡の入ったヨモギ団子を、数枚の笹の葉でくるみ、スゲまたはイグサの紐で両端を搾り中央で結んで蒸した和菓子。北蒲原地方など地域によっては、中央で結ばないところもある。紐を解き、バナナのように上半分だけを剥いた状態で、下部を持ちながらかぶりつくように食べるのが一般的。今や新潟土産の代表として親しまれている。店では一年中売られているが、家庭では6月の新笹の時期に作られる。

新潟の名物、「笹団子」は、笹の葉で包んでスゲなどの紐で結んだ俵形のお団子です。約500年前から新潟の中越・下越地方と福島県会津地方の一部で食べられており、笹には殺菌作用があるため、戦国時代には携行保存食として使われ、「上杉謙信が携帯食にしていた」とも言われています。また、米の欠けたくず米を美味しく食べるための工夫から生まれたとも言われています。

1964年に開催された新潟国体で土産として推薦され、それがきっかけで一躍有名となりました。米俵に似た形状から、米どころ新潟を思い起こさせます。現在ではあんを包んだ和菓子として食べられていますが、かつてはきんぴらやおかかなどの家庭料理を詰めて主食として食べられていました。特別な日には上等な米と小豆を使用し、地域によってはあんが入ったものを「女団子」、他のものが入ったものを「あえもん団子」、きんぴらや何も入っていないものを「男団子」と呼ぶこともあります。

新潟県の農家では、初夏の笹の美しい季節や春や秋のよもぎの時期に、家庭で笹団子が作られてきました。笹の葉は防腐効果があり、保存食としても食されます。旧暦の4月8日や端午の節句など、特別な行事や神事の際に欠かせない食べ物でした。

笹団子の作り方は、だんご粉で生地を作り、水で戻したよもぎを加えてよくこねます。生地に小豆あんを包んで丸いお団子を作ります。少量の油を団子に塗っておくと、笹にくっつきにくくなります。3枚の笹で包み、スゲやイグサで縛り、蒸し器で20分蒸します。固くなってしまったら、再加熱することで美味しくいただけます。

主な伝承地域:下越地方
主な使用食材:だんごの粉、笹の葉、干しよもぎ、小豆あん

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笹団子
(ささだんご)
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