新潟県では端午の節句(5月5日の子どもの日)に笹団子とともに「ちまき」を食べる習慣があり、「アク笹巻き」は村上市山北地区で欠かせない少し異なるチマキ。雑木を燃やして作った灰と水を混ぜた「灰汁(あく汁とも呼ばれる)」にもち米を一晩浸し、水切りして天然の笹で巻いて茹であげる。味付けをしていないものは独特の香りを持ち、慣れないと食べにくいので、きなこや砂糖といった甘いものをつけて食べるのが一般的なようだ。強いアルカリ性の灰汁と笹が持つ防腐作用が雑菌の繁殖を抑え、長期保存が効く保存食として重宝されていたようだ。笹を開くと、光り輝く黄金色のもちが現れる。もちもちとした食感と独特の風味が絶品。